「好き…」


その耳元に囁くと、
ひよちゃんの身体がビクッと震える。


「好き……大好き……」


ひよちゃんは俺に素直に
抱きしめられたまま、動けないでいる。



「…じゅ、りく…」

「大好き……愛してる……」



愛しさを唇に乗せて、その言葉を告げる。



「樹里くん…っ」



ぎゅうっと俺の肩を掴む。

その行動すら、何もかもが
愛しく感じられた。



「ねぇ、キス、してもいい…?」