それでも君が好きで。




「いてっ」


なんだ?
デコピンされたのか…?


「まーた謝る。郁くんが
悪いわけじゃないのに謝ることないって
さっき言ったとこじゃない〜」


碧海が笑いながら
俺の頬をツンツンとつついた。



「次、また謝ったら怒るからねっ!
じゃ、あたしはここで帰れるから」



碧海はそう言うと、
いつもの帰り道を帰っていった。


…そうだ、彼女のこの優しい所が
俺は好きなんだ。



彼女の小さくなっていく背中を
見送りながら、自分の中にある
彼女に対する想いの大きさを知る。


彼女の背中が見えなくなって、
ふと先程思い出していたことを
思い出す。



「ひよりの所へ行かなきゃだな…」



一緒に帰れないって言ったら、
だいぶ寂しそうな顔してたし…。


謝っておかないと…だな。