俺が戻ると、ひよちゃんが尋ねてきた。
「八尋くんと何話してたの?」
「んー?ちょっと世間話」
「そうなんだ。八尋くんと
仲良くなれてるみたいで良かった」
ひよちゃんがニコッと笑う。
「っ…あ、あんまそんな顔しないで…」
俺は赤くなる顔を隠しながら言う。
「え?何で…??」
「…か、可愛すぎて…その……
だ、抱きしめたくなっちゃうから…」
俺の言葉にひよちゃんの顔も赤くなる。
なんだか歯痒いような、
なんとも言えない空気が
二人を落ち着かなくさせた。
「…な、何か暑いね?
す、涼しいアトラクション行かない?」
ひよちゃんが提案すると、
「んじゃ、お化け屋敷行こうぜ!」
と、八尋が答えた。
「えー…」
三橋が明らかに嫌そうな顔をしている。
「嫌だし。最低。行きたくない」
「最低って…もしかして棗、怖いの?」
八尋が茶化すように言うと、