それでも君が好きで。



「あら、今日は一段と
おしゃれしてるのね」


お母さんが樹里くんに言った。


「あ。ま、まぁ…」


樹里くんが照れながら言った。



「もしかして、
お目当ての女の子でもいるの~??」


お母さんが嬉しそうに尋ねる。


「!、お、お母さん!
そんな野暮な質問しないでよ!」



私は慌ててお母さんを
リビングに押しやる。



「えー、だって樹里くんお年頃だし、
彼女の一人や二人ぐらい…」

「も、もう!あっちに行っててよ!
私達もう行くから!」



私はバタンとリビングのドアを閉めた。



「もう、せっかちね。
気をつけて行ってらっしゃいねー?」

「分かってるよ!行ってきます!」



私は樹里くんと棗ちゃんの
背を押しながら家を出た。