翌日の昼前頃。
「…では、今日は
みなさんが待ちに待った…」
クラス委員が教卓を嬉しそうに叩く。
「明日の遠足のディスカッションを
したいと思います!!!!」
委員長が嬉しそうに告げた途端、
クラス中が盛り上がり出した。
「…はぁ、行くってどこなのよ…」
棗ちゃんが気だるそうに呟いた。
「えーと…遊園地、みたいだよ?」
私は前から配られてきた
しおりを見て答えた。
「遊園地ぃ?ふん!意味分かんないわね。
子供じゃないんだから」
棗ちゃんが心底嫌そうに言う。
「で、でも、最近デートスポットとかで
人気になってる場所だよ??」
「デートねぇ…。
デートなのはあんたら二人じゃないの?」
棗ちゃんが私と樹里くんを
交互に見ながら言った。