それでも君が好きで。



「俺…今、何するか分かんないよ。
逃げたほうが後悔しない」

「何言ってるの…?
今日の樹里くん、なんか変だよ…?」

「変なのはいつものことだよ。
3秒待つからここから逃げて」



(逃げる…?どうして?)



その言葉が出てこない。



私の中で何かモヤモヤした気持ちが、
渦巻いていく。


樹里くんに冷たくされる
理由が見当たらない。



でも…。



こんな風に樹里くんに
冷たくされるのは………嫌。



「……樹里くん…
なんでそんなこと言うの…?
私のこと…嫌いになっちゃったの……?」

「……ひよちゃ」

「私…っ…樹里くんに、
そんなこと言われるの…やだ…っ」



きっと何か理由があるはずなのは
分かってる。



けど、分からないまま
突き放されるのだけは嫌。



情けなく涙をこぼしてしまう。




お願い…。
理由もなしに離れていかないで…。



今の私がいるのは、
樹里くんのおかげなんだよ…?



だから、置いて行かないで──……。