急に呼び出されて、何の話を
されるのかは少し予想がつくけど、
それは考えないようにした。


そして連れられて来たのは、体育館裏。



人目が少ないせいか、
なんだか少し心がざわついた。



「…あの…」


おずおずと男の子が切り出した。



「…ぼ、僕…ずっと…
去年同じクラスになった時から、
綾瀬さんのことが気になってて…。
その、いいなぁ…って…」

「!…あ…えっと、ありがとう…?」

「……そ、その…す、好きなんです!
僕と、付き合ってください……!!」



ガバッと勢いよく男の子が頭を下げた。



「あ……」



私は俯いた。


告白されるのは初めてじゃないけど、
相手がほとんど知らない人のせいか、
なんて言えばいいのか戸惑った。



(変な断り方とかできないし、
どうしたらいいんだろ……)



「あの……」



とりあえず、
何か喋ろうと切り出してみる。



「はっ、はい!
何ですかっ??」



男の子が嬉しそうに顔を上げる。