それでも君が好きで。




「ひよちゃんとお前を
一緒にすんじゃねぇよ。
女といえど、俺はそんな奴には
容赦しないけど…?」



俺は結城を睨み付けた。



「別に、綾瀬さんがどんな子かなんて
興味無いわよ…。
でも、女なんて所詮そんなものよ」

「…………分かってねぇな」



壁から背を離して、
結城の隣を通り過ぎる。



「ま、そっちはそっちで
郁翔に嫌われない程度に頑張れよ」



それだけ言い残すと、その場を去った。




何だか結城と会ったせいで、
気分が良くなかった。



『何でそんなに嫌われてるか分かんない』



結城のその言葉が、
ずっと頭の中を巡っていた。



「そもそも、その性格とかそのものが
嫌なんだって言ってんだろ……」



呟きながらも、足を進めて
屋上までやってきた。



「……、…!…」



誰かの話し声が聞こえた。



話し声というより、泣いているような、
そんな声だった気もする。