悪魔の大きな手が私の太ももを撫でた。
「…や…めてってば…!!」
反応してしまった私のリアクションを楽しんでる悪魔。
―…流されちゃだめ。
こんなの…愛なんかないのに。
コイツとこんなことしても残るのは喪失感だけなのに。
私は、上にいる悪魔の黒髪に手をかけた。
「…何、琉唯ちゃん?」
「あんたさ……私のこと…好きなの…?」
絡み合う視線。
コイツが答えるまで、私は目は逸らさない。
「…琉唯ちゃん、面白いこと聞くねぇ……」
悪魔の細い指がメガネをゆっくりと外して、ポイッと投げた。
「―…そうだよ。オレ、琉唯ちゃんが好きだよ。」
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