「先生、それなら生徒会室にしてもらえませんか?今、資料の整理が終わらなくて掃除が出来てないんです。」
私の後ろから聞こえてきた声。
それは紛れもなく、私が唯一操ることの出来ないアイツの声だった。
「横山か。いいぞー!倉永、思いっきり働けよ。」
先生は、ニカッと笑うとすっごい軽く許可を出す。
「ありがとうございます。倉永さん、よろしくね。」
嘘っぽい笑顔で微笑む生徒会長を睨みながら
「……はーい…」
とだるそうに返事をした。
でも、こんなの口だけ。
私が掃除なんてする訳ないじゃん。
掃除なんかしたい人がすればいいし、私には代わりにしてくれる男の子が山のようにいるしね♪
「あ、サボりは絶対なしだからね。」
生徒会長の口からさらりと出た言葉。
…私の心の中…読めるの?

