お姫様はふたり

これに出なかったら彼への想いを断ち切る。


勝手にそう決めた。


なのに…。


「どうしたの?てか、今どこ?」


私に優しくする必要なんてない。


むしろ突きとばしてほしい。


彼の声を聞いたらまた涙が頬をつたっていった。


「屋上」


「今行く」


電話は一方的に切れた。