「羽崎くん…!?」


あのときと一緒だ。


「あ。阿久津さん…!!」


矢崎くんもびっくりしたように目を大きくしている。


「矢崎くんはどうしてここに?」


知ってるけど知らないフリ。


「俺、サッカー部でさ。今日はここで練習試合があって。それで来てたの。阿久津さんは?」


「私は普通に部活」


「え、何部?」


「吹奏楽してるのー」


「もしかして、フルート?」


そう言うと、羽崎くんはフルートを吹くときの構えをした。