美音へ。


この手紙を読んでるってことは美音のところに手紙が届いたんだね。


それに、もう私はこの世に居ないんだね。


私は美音に黙ってたことがたくさんあるの。


美音は私に色々話してくれるのに、私はあんまり話したことなかった。



小学生のとき。


美音、大輔くんのこと好きって言ってくれたじゃん?


それ言われたとき、本当にびっくりしたんだよね。


だって私も好きだったから。


でも私は言わなかった。


美音とライバルになるのが嫌だったから。


結局、大輔くんは私でも美音でもない子のこと好きだったんだよね。


今振り返ると、すごく笑える。


美音にヤキモチ焼かれない程度に話し掛けて、遊んで…。


こんなコソコソするくらいなら美音に言えよってね。