医者の次の言葉を聞いたとき、みこは倒れそうになった。


同時に信じたくなかった。


「…真琴さんの姿が消えました…」



…はい…?


…どういうこと…?


「今日の朝までは居たんです。でも中々昼食を取りに来ないもんで、看護師が部屋まで持っていったんです。そしたら…居なくなっていて…」


「…ちゃんと探したんですか?」


「はい。でも院内にいる可能性はもうないです」


頭の中が真っ白になった。


今まで忙しく動いていた頭の中の思考がストップした。


「…誘拐…じゃないですよね…?」


「…そうとは考えにくいでしょう」


…じゃあ、自ら居なくなったってこと?


自分の意思で。