あの日以来、みこは放課後部活には行かないで、まーちゃんの病院に直行している。


サックスを吹かなくなったから、下唇の痕もだんだん薄れていく。


腹筋も全くつかわなくなった。


1つはこのせいでもあるけど、もう1つは莢と居ることがなくなったから。


莢はみこを避けている。


というか、みこも莢を避けている。


気まずいというか、莢はみこに絶望したんだと思う。


莢と一緒にいないと笑うことなんかなくなった。


それだけ莢と居ることが楽しかったんだなと改めて思う。


でも溝を作ったのはみこだし、みこが断然悪い。


謝っても聞いてもらえない。


1度、話しかけてみたけど、無視されたし。


まぁ、いいよ。


みこが悪いから。