お姫様はふたり

私はこっそり一人で幸せに浸る。


と、次の瞬間。


背中を誰かに押された。


ポンッと横断歩道に出る私の体。


手を繋いでいたため、自然と圭くんの体も前に出る。


すると目の前に車が現れた。


キキッッー!!


耳を塞ぎたくなるような轟音がすぐ近くで聞こえた。


気付けば視界が180度ひっくり返っていて。


そして地面に打ち付けられた。