(真琴)


「ごめん。待った?」


駅前近くの時計台。


圭くんは走ってやってきた。


いつもの笑顔は少し落ち込んでいるようだったけど。


「…どうだった…?」


「ダメだった。別れないの一点張りで」


はぁ…。


そう上手くはいかないか。


圭くんほどの男と別れたいという方が変わってるか。


「ま、今はそんなこと考えないでおこう!!」


「そうだね!!」


「美音にはちゃんと話をつけるよ」