「〜っぷは、ってめぇ、」

「あ、ごめんっ!息苦しかった?」

野川は心配そうにあたしの顔を覗き込む。性格はまあともかく、顔が無駄に整ってるから、少し見とれてしまった。

「…?早瀬??」


そう呼ばれ、ハッと我にかえる。
なんでこいつなんかに見とれなきゃいけねぇんだ……!

「どうしたの?」

「…っなん、でもねぇっ」


野川が不思議そうに首を傾げるのを見てから、あたしはその場を立って野川に行くぞ、と云った





***






「今日、新しく入るやつ、2人しかいないんだってな」


「……うん。そうだね〜もっと入ってくれればいいのに〜折角こんな超絶イケメンの野川さんがいるっていうのになぁ〜」



野川がこっちをチラッと見る。
ツっこんでほしいみたいだ。まあ応えてやるつもりはさらさらない。

…新しく入ってくるやつが2人とは……少ないもんだ……
どんどん増えていったらいいんだが……



新しく増える、というのは、部員のことだ。まああたしたちは無事に2年に上がり、1年の新しい部員を待ってるのだが……