「ごめんね、早瀬。じゃあいいや。じゃあね。」
そう謝罪をした後、俺は自分の教室に帰って行った。
「………そんなあらか様な顔で言うなよ……」
と呟いた早瀬は知らずに。
*
あれからというもの、早瀬はこっちを見
るたびに目を逸らし、自分とは違う方向
へ向かう。
それは自分も同じであって、早瀬を見つ
けたら顔ごと逸らし、あらか様に避けて
いった。
_________気まずい。
あんなに震えて涙目になられたら、それ
も早瀬にされたら気まずくなるのも当然
だろう。
こういうのは、前もあった。それは早瀬
は平気だったみたいで、早瀬から許して
くれたが、今回は、早瀬も俺を避けてい
る。あの耳がダメだったんだろうか。
いや、あの言葉か。どっちだろう…
とにかく、元に戻らないと。こういうこ
とが更に続いたらヤバい。
そうして俺は早瀬の教室に足を運んだ。