誰よりも



「、怒らないの……?」

前は怒ったのに今は怒らない。疑問に思ったことをそのまま口にだす。

「……1回やったら、2回も100回も同じだよ」

「そっか、」

早瀬は初めて、を大事にするタイプらしい。

でも、付き合ってないのに良いのかな、と思いつつも、本当は凄く嬉しい。もっとしたい。

「早瀬、もっかい良い?」

早瀬に尋ねると、早瀬は目を逸らしながら、おぅ、と応えた。


そして、今度はキスが続くに連れ、頭と腰を支える力が強まり、どんどん俺が押していった。

「ん、」

流石に苦しいのか、早瀬がくぐもった声をあげた。
そして口を離してあげると、案の定早瀬の息は上がっていた。

「……早瀬は、俺のこと好きなの?」

、そうあってほしい。と心底思う。だが、早瀬の答えは俺が期待していた言葉ではなかった。

「….好きじゃない」

じゃあなんでキスしたの。と尋ねれば、もうどうでも良くなった、と答え、次に、それと、お前だったから。と付け足した。

なにそれ。なにそれ。
それって好き、とは違うの?好きなんじゃないの?