わかってる。 大矢くんが正しい。 きっと触れられてはいけない。 もう、戻れなくなってしまう。 「そろそろもどろ?」 空っぽの胸を空気で満たすように大きく呼吸をした。 2人同じタイミングで立ち上がろうとしたときさおりは大矢くんの足と見事にひっかかりまた2人は屋根の上に寝転んだ。 前と違うのは2人の位置とその距離。 2人の距離は0センチ。