食べ終えたサーティワンのごみをもてあそんでいた手を止めゆきが口を開いた。 「でも、ゆきはそれで大矢君のこと諦めるの?」 私はコクリと頷いた。 最後のメールを受け取ってから私はそれに返事をしなかった。 学校に戻ってきてもなるべく彼のことを避けていた。 彼はそんな私の気持ちを知ってか知らずか彼も私に干渉しなくなった。 2人の距離は確実に開いていた。 「ねぇ、さおりー。ちょっと携帯かして?」 「あぁ、うん。いいよー。」 私は何にも考えないでiPhoneをゆきに渡していた。