そして、彼は思い出したようで困ったように笑った。
「あの日ね、一夜も消ゴムを忘れてきて、俺が2個持ってたうちの1個を一夜に貸したんだ。」
そう言われて、私は何とも言えない気持ちになった。
「.....私ね、それでずっと勘違いしてたみたい。」
「...優花ちゃん」
「......貸してくれたの拓人くんだと思ってた。それで、また会えたとき、もう一度ちゃんとお礼を言いたいって思ってた。」
「......うん。......それは一夜に言ってあげて。」
そう言って頭を優しく撫でてくれる拓人くん。
「......教えてくれて......ありがとぅ。」
私はそう言って、佐伯くんを探しに走った。


