ママのあたしが恋をした。

「和登ー!おはよう。宿題やってきた?」




「和登ー!お昼ご飯食べよ」




「和登ー!一緒に帰ろ!」




入学式の日から学校生活での行動を共にするあたしたち。




まあ、ほとんどあたしがくっついてるんだけどさ。




和登と一緒に帰ったところで、すぐバイトだからゆっくり話せるのは、昼休憩と下校の時だけ。




「ただいまー。」




あたしが帰ったときに姫が家にいないのは、なんだか寂しい。




姫が生まれてからずーっと一緒にいたんだよ?




―――♪∼∼♪∼♪∼



家に入ると同時に流れ出す着信音。



お母さんだ。




「もしもし?」




『香流!姫が大変なの!』




え?姫が!?



「お母さん!何があったの!姫は!?」