躊躇いのキス

 
「あれ……?」


2階へと上がると、あたしの部屋の扉から明かりが漏れていて、首をかしげた。


あたし、電気つけっぱなしで行ったのかな……。


なんて思いながら、扉を開けた。

だけど開けた瞬間、思わずその場で固まってしまう。




「……」




そこには、当たり前のように
人のベッドで寝ている雅兄がいた。



え……
なんで……?

なんで雅兄が普通に人のベッドで寝てるの?



雅兄に会うのは、あの告白した日以来で……。

その日から、もう1週間以上経っている。

気まずいってこともあり、ずっと雅兄に会わないように生活をしていた。


だけど今まさに
その本人が、人のベッドで寝ているわけで……。