「な、んで……」
「そりゃーねー。
 一度、侑那の働いている姿を見てみたいって思ってたし」
「だからって、そんな抜き打ちなっ……」


「宮入さん」


「あ、すみません……」


つい、相手が雅兄ということもあって、
完全に素のモードで切り替えしていたら、店長に鋭い目線を送られた。


そうだ……。
店長はこういうのに厳しいんだった……。


思いきり文句を言ってやりたい気持ちを抑えて
再び営業スマイルを浮かべると、雅兄へと振り返った。


「お客様。
 今日はどういったものをお探しで」


相変わらず、そんなあたしに、雅兄は面白そうにニヤニヤと笑っていて……



「ネックレス」

「え?」



だけど本当に、目的物があったことには驚いた。