躊躇いのキス

 


《とりあえず、合コンだね》
「え……」


家に帰ってからは、今度は智世に電話をしていた。

智世には今までのことを全部話しているから、
雅兄を忘れようと思う、と言う意味で報告の電話だ。


そんな智世から返ってきた解決策は、


《そりゃ、新しい恋でもはじめない限り、22年の想いに終止符なんて打てないでしょ》


と、ごもっともな台詞で……。


「でも……また雄介のときみたいになったらどうしよう……」
《そんなの、怖がってたらいつまでも前に進めないじゃん!
 何か自分で行動しないと、何も始まらないんだからね》
「うん……そう、だよね……」


確かに、また同じことを繰り返すと怖がって何もしなければ、それこそずっと雅兄のことを引きずってしまいそう。


男は雅兄だけじゃない。
雅兄以上の人だって絶対いる。

そう言い聞かせないとやっていけない。