「じゃ、下に降りますか」
雅兄はベッドから立ち上がると、一人ドアへ向かう。
そのまま行くのかと思いきや、寸前で振り返ると、
「お前、下着くらいつけてこい。
目のやり場困るから」
「なっ!!!」
指摘されて気が付いた。
お風呂から上がったばかりのあたしは、当然のようにノーブラで……。
慌てて両手で胸を隠すけど
すでに雅兄は階段を降り始めてる。
最悪……
下着をつけ忘れたこともそうだけど……
いまだに子ども扱いをされる雅兄の態度に、イライラして仕方がなかった。
「あたしだって……
もう大人なんだからね」

