気がつけば日が暮れ、本屋はとうの昔に閉まっていた。
「…やっぱり無理でしたか」
「ごめんってー」
肩を落とすティアの後ろから明るい声がかかる。
お土産をみつけたから帰れるかと思っていたのだが、ジーニアスはお礼がしたいと言って、ティアをつれ回した。
おいしそうなお店があれば寄り、珍しい骨董品を見、薬草店にも行った。
薬草を選ぶジーニアスの目は真剣で、その時ばかりはいたずらな顔はどこかへいっていた。
そうしているうちに、いつの間にか時間はすぎ、こんな時間になってしまっていた。
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