「これが何かわかるか?」 目の前にぶら下げられたのはどこか見覚えのある耳飾り。 真ん中に少し大きめの石がはめ込まれた流れるようなデザイン。 そこに刻まれた紋章にティアは目を見開いた。 ティアの、伯爵家の紋章が石に刻まれていたのだ。 脳裏に耳飾りの持ち主の笑顔が映し出される。 ージェンティアナ。 優しく響く、自分を呼ぶ声。