薬品と恋心


ーそうだった。



何のために今自分はここにいる?


ジーニアスを守るため、好きな人を守るためにここに来たはずだ。



(…しっかりしろ、私!!)


足に力を入れ、倒れそうになるのを踏みとどまり、ティアは一度唇を引き結んでから口を開いた。



「…おかげさまで」



「そうか。それならいい。ここに着いてから構ってやれなくてすまなかったな」



確かにゲオルグはこの屋敷に着いてから忙しくしていたらしく、幽閉されてから会うのはこれが初めてだった。



「こんなところに閉じ込めてしまってすまないな。だが、それもあと少しの辛抱だ…逃げようとするんじゃないぞ」


ゲオルグは窓を横目でチラリと見ながらティアを牽制した。