薬品と恋心


ティアは10歳のときまでは確かに成長していた。


ということは何かが原因で止まったとしか思えない。



(じゃあ、やっぱり…!!)



行き着いた事実に愕然とする。


ジークはきっと、何らかの理由で薬とジュースを間違えたのだ。


成長しないということは、仕事もできない。


こんな子供にひとりで生活するだけの仕事をくれる人なんていない。


つまり、この屋敷を出られない。


ジークに会いたいのに、会えない。


ティアの瞳からこぼれた水滴がゆっくりと宙を落ちていき、床に花のような跡を描いていく。


そして、花はしばらく増え続けたあと、何事もなかったかのように消えていった。