薬品と恋心


(思い当たることって何かあったかな…)



口に指を当ててしばらく考える。そして、ひとつのことに行き着いた。


ジークにもらったジュース。


あれは先生のところから持ってきたと言っていた。


その先生というのは何の先生だったのだろう?


てっきり数学や外国語の先生だと思っていたのだが、もしかして調合師だったのではないだろうか?


もし仮にそうだとしたら…信じたくはないが、私がいつも飲んでいたのはジュースではなく薬だったのではないだろうか?


いや、そんなはずはない。


ジークも一緒に飲んでいたはずだし、もし間違えていたりしたら先生がすぐに気づくだろう。


つまり、いつも飲んでいたのはただのジュースということになる。


でも最後の日のジュースは?


…ジークは飲んでいない。


持ち帰り用に小瓶に入れてくれていたのだと思っていたが、今考えると、あれだけ慌てて来てくれたジークにそんなことをする余裕があったとは思えない。