慣れない場所をパートナーもない状態でうろつくわけにもいかず、ティアは会場の端にいた。
そこからホールの中心で優雅に音楽にあわせて踊る人たちを眺める。
恋人同士なのか、幸せそうにダンスをする一組のペアが目に留まった。
ティアは羨ましそうにそれを見つめる。
ティアのように連れてきてもらった人も少なからずいるのだろうが、大抵の参加者はパートナーを伴って来ている。
ジーニアスもレティシアと踊るのだろう。
舞踏会なのだから、パートナーと踊るのは当然のことだ。
ージーニアスと踊れたなら、どんなに幸せだろう。
かなわないことだとわかっていても、そう思わずにはいられなかった。

