薬品と恋心

ティアの瞳に息を切らしながら走ってくるジークの姿が映る。


ティアはいてもたってもいられず、ジークのもとへ駆けよった。



「ジーク!!」



「よかった、間に合った!!」



「もう会えないかと思った…!」



自然と目に涙がうかぶ。


ジークは仕方なさそうに笑ってこぼれた涙を指でぬぐった。



「大げさだなぁ。王都に戻るだけなんだろ?すぐまた会えるよ」



「でも…」



王都の屋敷に戻ってしまったら、気軽に外出できなくなる。


仮に屋敷を訪ねてきたとしても、はいそうですかと気軽に入れてはもらえない。