冗談めかして笑う彼が知っていてそう言っているのかどうかはわからないが、確かにジークの外見はよかった。 端正な顔に、意志の強そうな唇。子供らしさが覗くいたずらな瞳。風になびく、ややくせのある赤銅色の髪は太陽に照らされて赤みを増しているようにも見えた。 しかし、ティアが見ているのはそんなところではなかった。 勉強を抜け出しては怒られ、ときに真面目に勉強し、ティアを見つければとたんに笑顔になる。 くるくる変わる表情をずっと見ていたい。 ティアはいつの間にかそう思うようになっていた。