それにしてもなぜいきなりジーニアスが好きか、なんて聞いてきたのだろうか。


疑問に思ったティアは思いきって聞いてみることにした。



「レティシア様はどうしてそんなことを聞いてきたのですか?ジーニアスが好きか、なんて…」



「そうね。ジーニアスが大事な人だからかしら」



ー大事な人。



(…まさか)



その意味するところに思い当たり、ティアはがく然とした。



「私はー」



レティシアの言葉を発しようと動く唇がスローモーションのように見える。