薬品と恋心


あの日は急いでいた。


すきを見て勉強を抜け出し、外に行こうとしたのを先生に見つかってしまったのだ。


それでもなんとか抜け出し、調合師の家に行った。


帰ってしまう彼女に喜んでもらいたくて、ジュースをもらいに行ったのだ。


調合師は忙しくしていて「いつものところにおいてある」としか言わなかった。


ジーニアスはいつもの棚からジュースを取ったつもりだったが、急いでいたため、取る棚を一段間違えてしまったらしい。


ジーニアスが取ったのは小さなかわいらしい小ビンだった。


いつもと何か違うな、と思いながらも「ジェンティアナが帰ることを伝えていたから、かわいくしてくれたんだ」と思い込んでいた。



ーあまりにも無知だった。



それが薬であったことがわからなかったのだ。