ほどなくしてジーニアスは相手をのしてティアのところへ駆け寄ってきた。 「大丈夫か、ティア」 やさしく声をかけられて、ティアの瞳から大粒の涙がこぼれ落ちる。 「ジーニアス…っ」 謝りたい、お礼が言いたいのにティアの口からは思ったように言葉がでなかった。 「もう大丈夫だよ」 ジーニアスはティアをだきしめ、やさしく頭を撫でた。 ー安心する。 ティアはジーニアスの腕のなかで瞳を閉じた。