目を覚ましたときには目的地についていた。


乗せてもらったお礼をいって山に入る。


目的のものはすぐに見つかり、ティアはしばらく山の景色を楽しんだあと、帰路についた。



帰り道を歩いているとき、ティアは異変に気づいた。


あたりは静かで一見まわりに誰もいないように感じられるのだが、ティアをじっと見ている誰かがいる。


ティアは静かに短剣に手をかけ、全神経を集中させて辺りをみまわす。


ペシ、と小さく枝を踏みしめる音が聞こえて、ティアはすぐさま音のしたほうを振り向いた。