ティアは本棚に梯子をかけ、上を目指す。


ギシギシと音を立てる梯子にしっかりと足をかけ、ようやく上にたどりついた。


そっと本を引き抜き、本と本の間に挟まっていた紙の束を取り出す。


日に焼けてやや変色していたものの、思っていたよりも古くはない。


大抵の文献は古すぎるのか、管理が悪いせいなのか、ボロボロでめくるのも難しいものが多くある。


ところがこれはそうではない。


ティアは梯子を降りるとさっそく紙束を読みはじめた。



「あれ?これって…」



どうやら文献などの写しではなく、誰かの研究したものをまとめた文書らしい。