「そういえば、幻の採取人は各地を移動しながら仕事をしてるって聞いてるけど、どうしてそんな生活をしてるんだ?」
一瞬ティアの体がビクッと震え、顔がこわばった。
「それは…」
ジーニアスを見ていた視線は自然と下がっていく。
ポンチョの裾をぎゅっと握りしめてティアは悩んだ。
ー言うべきだろうか。
ー追っ手から逃げるためだと。
言えば、ジーニアスは助けてくれるかもしれない。
ーだけど。
いずれ、ティアはジーニアスのいる町から出ることになるのだ。
成長しない自分はひとところにずっといるわけにはいかない。
いつか町からいなくなってしまうかもしれない自分のことで迷惑をかける訳にはいかない。

