ベンチに座っていると、

懐かしい声がした。

「あれ?

舞?」

「こう…くん?」

顔を上げると、

少し心配そうな顔をした光くんがいた。

「なんかあった?」

優しい声で聞いてくる。

だから、

全部、全部話してしまおうと思った。

だけど、彼はそれを聞いてどうする?

軽蔑される。

彼にだけは、軽蔑されたくない。