切恋 〜涙の君に恋して〜


「舞。

俺、母さんが死んだとき、

光が見えなかったんだ。

その時が一番荒れていた。

だけど、俺はお前の笑顔で

救われた。

最初は興味本位だったんだ。

窓から舞の顔を見たとき、

あの子はなんであんなに切なそうなのか

って。」

荒れていたとは、來から聞いていた。

「舞と会ってから、

見える世界に色がついた。

舞の笑顔を見るたびに救われた。

だから、お前も笑え。

お前は死なない。

絶対死なない。

だから、安心しろ。」

もう私は彼の顔も見れないくらい

涙で視界がぼやけていた。