切恋 〜涙の君に恋して〜


何度光くんの前で涙を流しただろう。

「ごめんな…。

俺、お前のこと泣かせてばっか。

まじかっこ悪い。」

力なく笑う彼の影に

泣いている彼を見つけた。

「光くん…。

私ね、死にたくないって

思っちゃダメだと思ってた。

これは、お母さんを

殺した天罰なんだって。」

「うん。」

私の言葉に何度も頷く彼。

「だけど、光くんが、私のことを

支えてくれた。

だから、私は光くんのことを、

悲しませたくなかったの。

だから…、だからね?

笑って?」