切恋 〜涙の君に恋して〜


「こ、光くん!?

ねぇ、どこに行くの!?」

「…。」

私の問いかけになにも反応しない。

「ちょ、い、痛いよ!」

光くんの腕を振り払う。

「ねぇ、どうしたの?」

「…あと1週間なのか?」

光くんの力ない声が廊下に響く。

私はその問いかけに静かに頷く。

「で、でもね!?

私、向こうに

行っていいって言われたの。

だから、だから…。」

「っ。」

私の目から涙が溢れた。

「舞…。」