「舞…。」
一歩光くんが近づく。
「…今言ってたことって本当?」
彼の目は私を捉えている。
「…どこから聞いてたの?」
バツが悪そうに光くんは言う。
「來に病気って言ったところから。」
「そっか。」
もう、全部知ってるんだ。
「なぁ、俺じゃダメなの?」
ドクンッ
「ダメ…。
だって、病気を治せるわけじゃない。」
少しトゲのある言い方をする。
だって、それくらいしないと
あなたは私を嫌いにならない。
「でも、心の支えになることはできる。
それに、あっちじゃ、
…知り合いもいないだろ?」
たしかにそれもそうだ。
でも、私は…。