切恋 〜涙の君に恋して〜


今、瞬きをしたら、

涙が零れてしまう。

必死に堪えていると、

『泣いてもいいんだよ』

そう聞こえた。

「っ!」

お母さんの声だ。

ずっと、ずっと聞きたかった。

私の大好きな声。

私の大切な人。

だけど、それをなくしたのは

紛れもない私。

きっと、天国で会えたとしても

私は合わせる顔がない。

『舞、あなたは強い子よ。

だけど、たまには周りを頼りなさい。

あなたはたくさんの

笑顔に囲まれているのだから』

もう、限界だった。

「お…かあ、さん。」

涙が溢れてきた。

「私…、わ、たし…。

たくさん、迷惑かけちゃった。

いっぱい、いっぱい…。」

そのとき、なにかに包まれた気がした。