切恋 〜涙の君に恋して〜


ケータイの中に光くんの写真は

それなりにある。

お昼を食べている光くん。

寝ている光くん。

友達と楽しそうにしている光くん。

でも、カメラ目線のは1枚もない。

カメラ目線の写真はいらないな。

自然の光くんが見たいから。

私は光くんの笑顔をなくさないかな。

私がいなくなっても、

光くんには笑っていてほしいな。

このケータイが

光くんで埋まればいいな。

そんなことを思いながら眠りについた。