切恋 〜涙の君に恋して〜


おばあちゃんが出してくれた浴衣は、

紺色に薄いピンクの桜柄。

「かわいいっ!

明日これ着て行くね!」

1人でテンションが上がっていた。

早く明日にならないかなー!

花火大会は5時から。

迎えに来るのは2時ごろ。

なんでこんなに早いのかというと、

お昼を食べた後、

みんなで遊ぶことになっているから。

「ほれ、もう遅い時間じゃけ。

寝なさい。」

「はーい!

おやすみー!」

おばあちゃんの言った言葉に

素直に従い、自分の部屋へと向かった。

ベッドに潜り、ケータイを開く。

待ち受けは学校で隠し撮りした

光くんの写メ。

君の笑顔を忘れないように

という意味で、この待受にした。